林慎悟

育種家・ぶどう生産者


岡山県出身。「マスカット オブ アレキサンドリア」の発祥の地でもある岡山市北区津高にて100種類以上のぶどうを栽培。100年以上続く林農園の4代目。ぶどうの栽培とともに、ぶどうの品種改良を15年以上に渡って手がける。『多様性の維持』、『豊かな食の楽しみ』、『栽培環境の変化への対応』、『農家の所得向上』など、品種改良の必要性を発信、提案し続けている。

【植物も人間と同じ】
農業を始めたばかりの頃は、農協のマニュアルにある栽培方法に少し工夫をする形で、知識の少ない私は、勉強と実践を合わせて行ってきました。
畑では、頻繁に虫や病気の被害が多く、農薬を散布してもなかなか治まらず、何が原因なのか、また防ぐ方法はないのかと考えていました。
ふと、視察先の農園で土の感じの違いに気が付きました。特別な事をしているようには見えないのに、非常に柔らかい土の表情にどのような栽培をしているのかと、話を聞きました。

「自分が食べると思って、肥料や農薬を考えている」

その言葉に「なるほど。」と思いました。口に入る事もそうですが、植物も人間と同じで、与えるものを吸収(食べて)して生きています。
その出会いから、肥料、農薬を見直し、環境を整え、葡萄の樹を一人の従業員と思って管理しています。